まだまだ学生。
ガラスでできた扉を開くと目の前には広々とした空間が現れた。ラウンジのような寛げる空間、その奥の左右には螺旋型の階段が取り付けられている。2階自体も扉と同じでガラスで出来ており、廊下が浮かんだような外見をしている。ラウンジの上では、廊下以外が吹き抜けになっていて1階を上から見下ろすことが出来る。さらに階段を上ると3階、4階と学校の廊下と教室ような造りが続いていた。まだ新しく作られたばかりのようで、汚れが一つとして見つからなかった。
そこまで見て、歩いていた僕はこの内装に妙な既視感が渦巻いた。
けれどあれは過去ではなかったはずだ。
現実でさえなかったのだから。
鼓動が速く音を刻み、胸が高鳴りを訴える。
もしかして、きっとそうだ。
突き当たりの部屋の扉を開けると、そこには。
_人人人人人_
> 何もない!<
 ̄^Y^Y^Y^Y^ ̄
僕には幽霊が見えた。でも、違った。じゃあ何かって? 本当は、すぐ隣にあったのにね。心がそれを覆い隠しちゃったんだ。