時は大正。内務省の下部組織である帝都情報部の特権諜報員「零零七式」こと是結翻人(ぜむす ほんど)、21歳。 不幸な生い立ちからか、人を愛することや生きる喜びを知らない彼が、偶然受けた ある任務を通して それらを知り、人として成長する物語。
歴史観測能力者によって、大きく歪んだ「現代」。 企業が、それぞれの「都合の良い未来」を守るために「殺人者」を放つ狂った世界構造によって、 翻弄されていく、元警察官の男と二人の少女。 命を犠牲に未来を掴むことを求められた三人が至る果ては? これは、罰へと至る咎の歴史、そのはじまりの物語である。
1869年。壬生浪士組にある男が、入隊。 男の名は尾形俊太郎。 尊皇攘夷思想が強い肥後出身のこの男は、やがて一番弱い副長助勤と言われながらも、アクが強い隊士達を束ね上げていく。 それと同時頃、浪士組内の機密流出が疑われ、副長の土方は尾形を疑い、俺、原田左之助に監視を命令した。
逃れられない運命。 どんなに身分を隠しても、殺人者の弟ってことがばれてしまう現実。 一億総監視を受けている現実が加害者の家族を追い詰めてゆく。 罪は兄弟までもが償わなければならないのか。 償いの意味を問う。 償うとは何か、真実とは何か? 第一章。
時代は江戸。 腐敗したとある藩の支配する街で、藩の役人が殺されるという事件が多発していた。 闇夜でおともなく忍び寄る影。 それは、桜華ひとつの姿だった…、
コンクリートの街並み。その合間を縫って、通勤する。それが今のここでの日常。一日。 戦場が、当たり前の日常となっている人々はいる。そこから始まる。 そして、各地、各人の日常という”一日”がある。それをただ並べた話し。
天正十年旧暦六月二日、この歴史的な日、信長を狙撃する。女倭寇の夷空は、自分の大切な海と仲間たちを取り戻したかった。火術師の少女あざみは、信長に殺された師の恨みを晴らしたかった。でも、二人は知らない。その朝まさに、明智光秀率いる四国討伐軍が本能寺になだれ込んでくることを。 本能寺の変の舞台裏をテーマにした、歴史小説です。長すぎ(!)なので、きりのいいところまで執筆したら、随時アップしていきたいと思ってます。狙撃手の女性と、爆弾使いの女の子を主人公にしてみたちょっと変わった(?)時代小説なので、出来たら最後までお読み頂けたら、すごくうれしいです。
建歴(1210)の頃の奇譚。 京は鴨川の河原に懐に犬の屍を入れている若い男のことが噂になった。 だが、実際はそれは犬ではなく美しい黒髪の残る髑髏なのだった。 何故、男はそれを犬と言い張り、片時も離さず胸に抱いているのか? 訪ねて行った高僧に男が語る己とその髑髏の摩訶不思議な因縁……
ポスト・モダンの手法で描かれる幻想の街。そこに現れる怪しげなパーティ、パブ。夜の街を知りたい人のための初歩的夜遊びガイド。