ケンは贅沢な悩みを抱えていた。二人の女の子のどちらと付き合うか。彼は答えが出せなかった。決心がつかないまま、ケンは二人の女の子とドライブに出かける。頭上では、小鳥たちが愛の歌をさえずり、求愛ダンスを繰り広げている。不思議でキュートな短編小説。
雨が降ると、私はカイに会いに行く。耳の中で波の音が聞こえる。カイが呼んでいる。死んでしまったカイの元へ、私は早く行かなくてはと思う。私は雨の中、海を眺めながら缶ビールを飲む。私はお酒がやめられない。私は長雨のようにお酒を飲み続ける。私はカイを殺してしまったのだと思う。
昭和の時代、スマホもインターネットもないころ、たまたま銭湯で見かけた隣のクラスの女の子の姿を、小学校から中学校へと追いかける少女の物語です。百合という言葉もLGBTのくくりも知られていない世の中で、自分の気持ちに戸惑い、なかなか一歩を踏み出せない少女の切なさを描きました。ライトでもシリアスでもない、等身大の百合小説です。少しですが性表現あります。
皆さんは、お花で癒されたことはありますか?その綺麗な花びらや匂いが好きな方もいると思います。 今回は、そんな花が好きな青年と花屋の娘の恋愛物語です。
夏の公園での一幕。 本編とは関係ないですが、もう一度学生時代に戻りたいかと言うと、戻ってみたいなあと思います。 でも今の状況が消えるのであれば、やっぱり嫌だなあとも思います。
第55回 北日本文学賞一次選考落選作。原稿用紙30枚。昨年も一昨年も題材を書ききれず、消化不良で終わってしまった反省を踏まえ、ストーリーをシンプルにして、その分を舞台となる街の『移ろい』に託して、ストーリーを下支えしようとしたのですが……。
あなたは人を、本気で殴れますか? 現代版ファンタジー。二章からは、主人公たちの戦いが幕を開けます。