いいか。ここは墓なんだ。さっきだってあれだけの骨が転がってたんだぞ。生贄にされた霊もいるんだ。幽霊なんてそこら中うようよしてるんだよ
「僕はこの古代文字の解読をしたいんだ。君にできるか? 頭を使えないなら、君は体を使う。──それでいいだろう」 杏樹はあっさりとした口調でそう言ってのけた。麻柊は歯を食いしばり、拳を握りしめた。おそらく『玲』には麻柊を挑発するつもりはない。
今まで歩いて来た方角などわかる者はいない。道を探すのに精一杯であり、地下の曲がった通路を歩いてきて、誰も今いる位置など把握していない。誰もが杏樹の並外れた、というより人間離れした方向感覚に言葉を失っていた
櫂はそう言って黒い染みを手でなぞりながら口を固く結んだ。黒い染みの正体は少年たちの『血』だ
真夏の太陽が降り注いでいた森から一歩踏み込んだ先は、ひんやりとした冷たい闇だった。 固く敷き詰められた石畳に足音がやたらと響く。徐々に涼しいというより寒くなってきた。 声を低くして櫂が振り返った。闇の中に琥珀色の瞳が光る。睨まれた聡は口元を隠した。
「ルールを破りし者に、罪を ルールを破りし者に、罰を ルールを破りし者に、報いを」※続きは本文へ。@ココミュ(台本)
杜雪が『癒しの手を持つ少女』だとわかると、彼女はその日から巫女にされた。巫女は清められ、他の子供たちとは離されて大切に育てられる。だが、彼女には好きな人がいたんだよ……君のお父さんの名は夜風だね
櫂が薪をくべると、火の粉が散り、薪がはぜる音が大きく響き渡った。みんなはまた無言で炎を見つめていた。時折聞こえてくる鳥や獣の声が、より一層森の静寂を深める
ある日、私は、日記を書いていた。おそろしい、こころを食いつくす虫、ヌメラルダと出会った。恐ろしくて、こころが。