如月鬼堂は五十代半ばのSM小説家である。 SM小説を書く他その小説をAV化したものを監修している。出版社の依頼原稿以外に自らも小説を販売している。電子書籍以外に印刷して販売も行う。 風俗営業の許可も取りファッション喫茶も経営する。 SMクラブと提携してクラブの宣伝ルポの取材も行う。逆にSM嬢を自らの風俗のショーに呼んだり、AVに斡旋したり、自ら運営するSM愛好家サークルのイベントにも呼ぶ。 こんな如月鬼堂に思わぬ喜びが舞い込んだ。極上美人でスタイルの良いM女が儀姉妹と名乗って近付いて来た。 珠洲と瀬里菜の二人は如月鬼堂のSM小説を愛読していた。それで知り合ったのである。二人同時に一夜で躰を繋ぎ養女として自分の家に迎えた。 SM愛好家サークルのイベントでは極上の美人が如月鬼堂の取材プレイで見つかり会員陶酔のSMパーティが行われた。
【あらすじ】 ひとりの女が釣り上げられた。川に落ちて溺れかけ、すんでのところで釣り人に助けられた彼女は、小舟の上に引きあげられた。 その川は、夢とうつつの狭間に流れている。川には無数の夢が沈んでおり、夢の残骸からは美しい魚が生まれるとのことだ。釣り人はその魚を釣り、傍に寄りそう貘(ばく)に食わせていた。 女は訳のわからぬまま、釣り人と貘とともに小舟に乗って川を渡っていく。