靴 私(自分の体から逃げ出した心)が記憶喪失になって、さ迷い歩いている。私を心配する人、私を助けようとする人、私を説得しようとする人、私を捕まえようとする人、私を治そうとする人、私を慰めようとする人、が次々と現れ、ビルの屋上へと誘導する。ビルの屋上には、君(放心状態のまま突っ立っている私の体)が私を待っている。私は再び君と出会い、君の瞳の中に吸い込まれてしまう。私は君の中で、君を観察している。
世界の真実を知るとき、人は冷静でいられるだろうか?どの世界でもそう。世界の真実は残酷で儚い、そんな真実を自ら知りたい人がいるだろうか。今回の作品はこの異世界の真実に徐々に迫っていく紅蓮の物語。
主人公・みのりはこの春に就職したばかり。同時に始めた一人暮らしに、寂しさを感じ始めていた。そんな時、部屋に黒猫が突然現れた。猫らしくない黒猫の様子に首をひねるみのりだったが、飼うことにする。ひとりと一匹の共同生活が始まると、黒猫は「自分は人間だ。」と言い出した。《全14話》 乙女ゲーム風です。ある程度時代考証はがんばってみましたが、なにぶん素人ですのでご容赦ください。
(以前ショートショートとして掲載したものを、全面的に改稿したものです)その日、学校の課外授業で、ピピは生まれて初めて陸族館というものを見た。青い海の底に大きな気泡のようなものがいくつも連なっており、海面から差し込む光で真珠のように輝いていた。さらに、それらが潮流に流されないよう、全体を包み込むように巨大な......
ついに始まった交流祭。格好のパフォーマンス合戦に女装で挑むロイドくん。 そして他校の生徒たちとの交流を始めるロイドくんたちには、それぞれの学校で様々な出会いが――
男は帰省するため電車に乗り、女に出会う。二人はアバンチュールに身を委ねる。宿の若女将と女の夫をも巻き込んだ逃避行は、翌日の、フリーマーケット会場に収斂した。偶然の出会いが連鎖して、必然の関係が壊れるとき、それぞれが、それぞれの還るべき場所を見出す。
何も考えず、 思いをのせて 映画をみてるように 溜め息が漏れる時にでも 寝る前に 一文字見てみてください 起きたとき 力に変わりますように
前作オリジナルSS「白い少女と、白い世界」を別の視点で見た物語です。 舞台は全く異なりますが、テーマとしている根源は大凡同じ。 ただ、切ない成分は薄めです。
【透明病】と言う10億人に1人が患うと言われている病気がニュースで取り上げれる日の事だった。中学の卒業式の帰り、親を失った君代翔は、高校に入学して3ヶ月たったある日、天真爛漫な君野未来と出会う。 親を失い、もう友達は作らないと決めたのに、未来と出会って翔の運命が動き出す。でも、翔はこの時知らなかった。彼女が【透明病】である事に。 親を失った「僕」と未来を失った「彼女」。その2人の視点で描かれ、思いが交差する青春ストーリー。