また明日

この言葉がこんなにいい言葉なんて

知らなかったよ

君が教えてくれたんだね

君のあの子はとてもかわいい

どうしてあの子じゃなくて私が生きるの?

どうして私じゃなくてあの子が死ぬの?

君が悲しむくらいなら

私が死んで私の命を

あの子にあげたいのに

それができたらいいのに

あの子には明日が保証されていないんだ

いつ明日がなくなるかわからないんだ

それなのに

自分で明日を捨てようとした私に

あの子より長く生きる価値はあるのかな

愛があれば時間なんて関係ない

そんなことない

そんなことあるはずがない

だって愛と時間はイコールだから

それなのにどうして君とあの子はお別れしなきゃいけないの?

私じゃダメなの?

私は君のことが好きだよ

もうこれまでにないくらいにね

でも私には明日があるから

いつまでも君を好きなままでいられるんだよ

それでも君とあの子は愛し合っている

私の一方通行の思いとは違う

君もあの子といた方が幸せ

だったら私が死んであの子が生きる

そんな方法ないのかな

どうしてないのかな

どうして人間の寿命はそんなに短いのかな

どうしてあの子がもうすぐ死ぬっていうことがわかるのかな

余命なんて関係ないでしょ

病気なんて自分の意思次第でなんとかなるものじゃないの

君とあの子には生きて欲しいって思ったんだよ

こんなクソみたいな私でも

こんな性格の悪い私でも

こんな醜い感情の私でも



だから生きてよ



お願い



生きてよ



私の心臓をあげるからさ


どうか生きてよ



君とあの子に明日が必ず訪れますように





永遠じゃなくてもいい


ただずっと続く愛を二人に


そして飽きるほどの明日を

また明日

また明日

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-08-24

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