『恵梨佳 -エリカ-』 僕は急に呼び出され夜九時の公園に向かうとベンチに座る恵梨佳がボーッと夜空を見上げていた。いつもはポニーテールにしてるのに今日は髪をほどき月明かりに照らされた恵梨佳は何とも妖艶だった。 『奏恵 -カナエ-』 僕が部屋に入るなり「豊君でしょ?」と人形のように動かず窓辺の椅子に座る盲目の彼女は言った。開けていた窓から風が入り込み長い髪を遊ばせながら、見えないのに何処か遠くを見つめていた。※続きは本文へ。
「ねぇ、明日晴れるかな?」「はぁ?」「晴れるの~。晴れないの~」「今日はまだ天気予報見てないから知らないけど」「な~んだ。つまんないっ」「酔ってんの?」「酔ってないっ」「酔ってんじゃん…」※続きは本文へ。
『さよなら』をテーマに二つの詩を贈ります。それぞれ違う意味での『さよなら』ですので、楽しんでいただければ…。※続きは本文へ。@ココミュ(台本)
競馬は過去のレースの再現を繰り返しているに過ぎない。競馬の真実を明らかにしつつ、その観点から予想する三人の物語。 2015年阪神ジュベナイルフィリーズ〜2016年有馬記念までの数戦を回顧する。
僕は両親と折り合いが悪く高校を卒業してから直ぐ就職し、隣町のこの部屋に住み始めた。 それから半年が過ぎた頃から、何が楽しいのか二つ下の従兄弟の愛佳が学校帰りに寄るようになり、いつの間にかもう一人分の食器が違和感なく増えていた…。※続きは本文へ。