坂口がマイカー通勤していると言うと、大抵うらやましがられる。 だが、渋滞に巻き込まれたり、油断してバッテリーが上がったり、ガス欠寸前なのに近くにガソリンスタンドがなかったり、ほんのちょっと停めただけなのに駐禁を切られたり、やけに前が空いて…
スティージェ、事実の無い空の中に真実を持った大地が浮かぶ狭間の世界。その地に伝わる昔話を一つ、語らせていただきたい。
「どーも、こんちわー。ご隠居様いらっしゃいますかー」「おやおや、誰かと思ったら、八っつぁんじゃないか。どうした、何か困りごとかね」「さすがご隠居様。さっしがいいねえ」「ふふふ。お前さんがわしのところに来るのは、何かあった時ぐらいなものだろう…