松岡デラックス魔法カンパニーで働く、入社10年目の技術者砂映・K(32歳)。技術者試験で酷い点数をとってしまい落ち込んでいた砂映は、突然異動を言い渡される。異動先の新しい部署には、何やら秘密を抱えているらしいお坊ちゃん風の秋良・M(26歳)、そして天才技術者と言われながらなぜか仕事を干されているという雷夜・F(25歳)がいた。新しい部署への異動は、解雇への布石なのか?おののく砂映の知らないところで会社はある危機を迎え、砂映はそれに巻き込まれる。……とるに足りない一社員砂映、替えはきくかもしれないけれど、やる気を失うこともあるけれど、それでも必死でがんばります。働く人に読んでほしいファンタジーです。 ※「小説家になろう」にも投稿しています。
それは黒いカバンだった。誰がそこに置いたのか、公園のベンチの割と目立つ場所にあった。一之瀬がそこを通りかかったのは、急ぎの郵便物を投函した帰り道だった。会社に早く戻るため、公園の中を通り抜けようとしていたのだ。カバンを見た一之瀬は、その...
京都の大学生、田中光顕は、ある夜、南大門も屋根の上に、狛犬を連れた平安装束の少年に出会う。
ゆるめのSF短編集です。 物置小屋の宇宙人。山奥の異邦人(犬)。発電所の裏で発見された肉食魚。働くロボに、遊ぶロボ。感傷的な断片も少々入り混じりつつ、やや古めかしい雰囲気のもので構成されています。
最初に東京上空を飛行するUFOらしき物体を発見したのは、交通事故を取材に行く途中のテレビ局のヘリだった。UFOの形はいわゆるアダムスキー型で、物理法則を無視したかのような急停止・急発進を繰り返していた。ヘリの乗組員はとりあえず警察と自衛隊に…