わたしは遠くまで見渡せる景色の中を進まされている時間が好きでした。遠くに山が観え、その手前に小さく町が広がっているのが観えました。山は自身のどっしりとした存在感を体現した様にそこに居座っていて、何本も電柱が窓際に音もなくひゅっと通り過ぎて行くのに対し、山だけは時間が重たく感じる程ゆっくりと通り過ぎて行くのでした。
つまらぬことで上司とケンカになり、小野寺隼人は会社を辞めた。やたらとプラス思考の話をし、自分の考えを押し付けてくるイヤな相手だったが、二十九歳にもなって大人げなかったと、今では反省している。七十歳の定年までに何度か転職するのが当たり前の時代に......
隠(オヌ)を狩る少女と少年の物語。 白江優衣の体は、髪の毛から、眼球、歯、皮膚、内臓、足のツメの先に至るまで、全て生体印刷された義体である。 失伝したはず卜伝の太刀を使い、歴史の表に出ることのない隠を狩る。 彼女に下された指令は、クラスメイトの護衛だった。 イラストワーク 麻戸幸隆
魔術師ミストラルは、世界をこの目で見るために、冒険者として旅立つ。 イラストワーク 影守俊也『FORBDDEN RESORT』
魔女のたまご(魔女見習い)のミュウを主人公とした作品シリーズのプレビュー版となります。 イラスト:藤池ひろし 『Fantasica』
深夜の渋谷はイルミネーションが美しかった。一年間勉強してとある会社に就こうと頑張った霧島聡は最終面接で落ちる。今、27歳で、母親に見捨てられ、友達も、お金もなく、生きる目的を失って途方に暮れていたその時、白いワンピースを着た美しい彼女と出会う。 生きる目的を見失った俺と彼女の切ないヒューマンドラマ。
とある大学院を目指す青年と、その青年に幼い頃から取り憑く悪魔の話。取り憑くと、その人の魂が物申すことはすべて知られてしまいます。青年は、勉強熱心で感情に疎いところがあり……
「あなたの家のリビングだって、明日には惨劇の舞台になっているかもしれないですよね?」 森の奥にある洋館で共同生活をする六人の男女。そのうち五人が死刑を宣告され、洋館を去るまでの日常を描く。
思いついた時に書き続けていた詩や掌編など手元にあるデータ全てを年数別にまとめた黒歴史シリーズ【掌編】です。いつ書いたのか正直覚えていません。 再編集したので、当時のものそのままではありません。
事故で親を失ったまだ幼い兄妹。家にあった召還の本を使って召還したら強い悪魔が出てきた! 幼い兄妹の運命は…? 別サイトにて連載予定でしたが、技術不足を痛感したため、読み切りにてこちらで公開します(元サイトの方では削除済です)