ある日フラリと現れた男。袴姿に、顔は黒子がかぶるような布で覆い隠されている。 そんな彼は自身を「語り部」と称し、不可思議な話を語りだす。 その話は、嘘か真か…。真実を知る者は彼以外誰もいない。
「ねぇ、世界が終わるとしたら何がたべたい?」 神はそう言って、林檎を渡した。 神の瞳を見て悟る。 ああ、そうだったんだ……。 視界が涙で滲む。 この日のために、生まれてきたんだ! 私が林檎を平らげると、神は拳銃を渡してきた。 そうなんだね。 私は銃口を自身のこめかみに当て……。
▼あらすじ 現代日本、学生である「ぼく」は、かつて祖父から友人の形見だという日記群を譲り受けていた。ふと、今まで触りもしなかったこのノートを紐解いてみると、そこには現実かどうかも怪しい、しかし確かな実感を伴って描かれる、不思議な怪奇の世界が広がっていた。 ────あるところ、書き物をする男があった。彼の身近には「山犬」と呼ばれるひとりの少年が影のようについていたが、紙色の肌に墨色の髪のこの子ども、陰影の煙の如き本性を隠し、身を屍肉で作ろうばかりの、人にはあらぬ化生であった。その周囲に起こる、不思議に事欠かない出来事を、男は静かに記録していた。 不出の怪記録、ここに開かれる。 2023-07-13 改稿 2018-12-28 改稿
膜一枚隔てた向こうには眩暈を引き起こすほどの世界が広がっていた。 意識の中に旅立った「僕」は、そこで記憶の世界を歩く。 僕の夢。少女の夢。 不思議な世界のひとつの夜明けへ向かう物語。
男は茸森と呼ばれる森で、入り口に蜘蛛の巣が張っている石窟をみつけた。(こんな話もたまには書きたくなることがあるのです)
スマホを小窓に例えて、ネットを雄大な自然に置き換えて、その世界の広さと狭さを知るためのお話。 広さは、果てしないこと。狭さは、自分の心すらもその世界の人には見られてしまうことにあります。1対多の怖さですね。ひとりの心で、不特定多数の心にかなうはずもなく。 やがて、魅せられた世界に取り憑かれてしまいますが、気づかせてくれる存在もあります。 小さな広い世界に、少しの矛盾を感じながら、読んでいただけたらなと思います^^