駅の事務所に若い男が訪ねて来た。「あのう、遺失物係はこちらでしょうか?」受付でこっそりスマホを見ていた女性職員は、顔を上げて「はい」と言いかけた「は」の形のまま口が開きっぱなしになった。「すみません。驚かれたと思いますが、ぼくも困って......
「短編」ですから、多分世の中には似たり寄ったりの作品があろうかと思いますが、自分ではオリジナルとして投稿しております。 面白可笑しく、時には温かく、そして奇想天外の展開を目指して創作いたしております。 稚拙な文章ですが、お暇な時間にご一読くだされば幸いです。
「すみません、支配人。海外から『責任者を出せ』という電話が入ってます」フロントクラークの土屋にフロント裏の通路で呼び止められ、夜勤明けで、すでに帰り支度をしていた秋元は、思わず舌打ちをした。「外人さんか?」「いえ、日本の方です」
【第122回フリーワンライ】 使用お題:逃がさないよ ジャンル:オリジナル 備考:Twitterで開催しているフリーワンライに参加した際の作品です。少し不思議な感じのお話。さくっと読めますので宜しければどうぞ。 超備考:新作書いたらTwitterで告知してます。宜しければ。http://twitter.com/drawingwriting
高校一年の九 夜真十(いちじく やまと)は、ある日、親友と共に山へ幽霊探しに出かける事となった。 しかし、彼らが遭遇したのは幽霊などではなく、遠い空の彼方から飛来してきた一人の少女だった。 少女は、未知との遭遇で腰を抜かした夜真十の上に股がると、突然彼にキスをした。 その結果、とんでもない出来事が夜真十の身にふりかかる。 これは宇宙人の女の子と、地球人の男の子とのラブストーリーを描いた作品です。
「ねえ、ねえ、あなたったら」 妻が少し甘えたような声を出したので、久々の休みでゴロゴロしていた大柴は、イヤな予感がした。「うん?」「今ちょっと手が離せないから、回覧板を持って行って欲しいんだけど」 そら来た、と思いながら、念のため......
つまらぬことで上司とケンカになり、小野寺隼人は会社を辞めた。やたらとプラス思考の話をし、自分の考えを押し付けてくるイヤな相手だったが、二十九歳にもなって大人げなかったと、今では反省している。七十歳の定年までに何度か転職するのが当たり前の時代に......
城島が住民票の転入出届を入力していると、市民課の課長から、ちょっと来てくれと電話があった。作業を中断し、城島は課長室に行った。「何でしょうか?」眉間にタテジワを刻んで書類を睨んでいた課長が、顔を上げた。「おお、呼び出してすまん。急な話だが......