ある季節を、ぼくは探していた。それなのに、ぼくはそれから逃げていた。深い霧を抜けようと、ぼくは思っていた。それなのに、ぼくはそれから逃げていたのだ。弱いぼくは傘をさし、モノクロームなままの街で逃げるだけだった。君は夜明けのまにまに雨を降らしてくる。コーヒーは苦いまま冷めていく。蓮の花もまだ服をきたままで、蜘蛛の糸も垂れてこない。「さよなら」と言えないぼくが逃げこんだところは、ぼくの知らない街だった。
「これから一日に一つずつ、あなたの五感を奪う。その全てが乗っ取られた時、その体はわたしのものとなるわ」 鬱屈な日常に押し潰されようとしていた主人公の前に彼女は現れた。与えられた猶予は五日間。彼女の名前を探す中で、彼は自他の『生』に向き合う。 若干のホラー要素はないこともありません。
2010年作品です。 大地震によって、竜族(りゅうぞく)の暮らす国・竜国(りゅうこく)へ来てしまった、ちょっと冷めた性格の女子高生・吉川モネが、竜国での出来事を通して成長していく物語。
*なろうサイトから転載 結晶に覆われた地球。そんな未来で、職人見習いの少女は不思議なものと出会う。 ーーー結晶に閉じ込められた少年?