「なんじゃ、これは!」 ガチャンと何かが割れる音。「申し訳ありません、お師匠様」 師匠と呼ばれた老人は顔を真っ赤にし、肩で息をしている。「おまえはわしの教えを忘れたのか。こんな下品なものを作るとは。ああ、情けない…
ニンテンドー3DSソフト『BRAVELY DEFAULT(ブレイブリーデフォルト)』の2次創作です。ノルエンデ高原にある『ルクセンダルク公立学園』にて、アナゼルとイデアを中心に描かれる、もしかしたらあったかもしれない世界の物語です。
東京ミュータント襲撃事件――突如として東京に出現した変異体。自衛部隊が応戦している様子を、TV越しにただ見つめていることしか出来なかった女子中学生、新堂ユリ。そんな彼女の前に現れたのは、西洋の人形のような女の子――アリスだった。アリスは“人の想いをカタチにできる力”を授けられるという。何かしたい、でも何もできない。その葛藤の末、魔法少女となった新堂ユリの想いが、今、走りだした。
私の名は希望。 希望の灯りを点す物だ。 私は、ゴールドブラッシュに仕上げられたケースの横に、大きくHOPEと名を刻み、その傍らに弓矢のレリーフを埋め込まれた、誇りあるZIPPO社のオイルライターだ。
「お父さん、お久しぶりです」「おお、シゲルか。元気にしていたか」「はい。家族もみな変わりありません」「それは何よりだ。ところで、研究は進んでいるかね」「ええ。お父さんの研究を引き継いでから十年になりますが、新しい機械を導入した効果もあって…
マミはロボットのトモゾーが大好きだった。 マミが物心つく前からトモゾーは家にいた。パパに聞いたら、パパもそうだと言う。トモゾーを買ったのは、パパのパパ、つまり、マミのおじいちゃんだ。人間ならもう六十歳を超えているはずとパパが言っていた…
森のクマが企画した合コンだった。森に住むほとんどの動物が集まっていたが、一番張り切っているのはウサギで、相手かまわず声をかけていた。「マジやばくねえ。あんたチョーかわいくねえ」 いいのか悪いのかちっともわからないため、大抵は無視されている…
月日は流れ、大学一年になった真白と荒太は、同棲生活を送っていた。 幸福に浸る荒太だが、真白はまだ、「剣護はアメリカ留学している」という創造の世界で自分を守っていた。そんな中、二人の間に起きたある出来事がきっかけとなり、荒太は一つの決意をする。その決意とは――――――――。
スティージェ、事実の無い空の中に真実を持った大地が浮かぶ狭間の世界。その地に伝わる昔話を一つ、語らせていただきたい。