昭和29年、寝台列車の中で起きた盗難事件。偶然車内に居合わせた刑事は犯人を捕まえたが、被害者は犯人の顔を見るなり彼を見逃してくれと言い始めた――そんな刑事の語る話を聞いた法医学者保科は、話の中には3つの疑問点があると指摘する。そして、この疑問を全て聞けば君にもすぐに事件の謎が解けるだろうと、そう不敵に笑うのだった。
子供の時から苦しんだ人はいつか優しくなったりのちに凄く暴れ強くなるものなんです。 僕の人生や物語の人生をみたとしてもそれは同じ。 辿る道は違えど行き着く先はきっとそう。 望まれた道と不の道へと終着点は決まっているの。
庭先の赤い薔薇に、霧雨が降っている。サアサアとまとわりつくような雨。パパが死んだ日も、確かこんな雨の日だった。 *** 十歳の少年マアロ。マアロは雨が降ると、決まって屋敷を抜け出しては、探し物を始める。マアロの失ってしまったものと、その在り処。 やわらかな話が書きたくて、したためました。
「私」と「私」が依存した君のお話。 一章では「私」。 二章では 君。 角度の違う2人の目線をご覧頂けます。 死んだ「私」と残された君の思いとは? そして、果たして、本当に「私」と君はこれで良かったのだろうか?