時が経てば経つほど、人は空を仰いで大切な人を思い出す時間が増すものである。空を仰いで思い出す度に泣きたくなる人がいるということは辛いことだが、それはきっと誰よりも幸せな人生なのかもしれない。
65歳で定年退職し66歳で作家デビューした老人が、好きな映画のことを気の向くままに書き連ねています。好かったら気楽に見てください。 歳も歳ですので定期連載とはいきませんが、想い付くまま自由に書きたいと思っています。ご拝読の上、何かありましたら、どうぞ忌憚のないご意見を!
大切な人が世を去ったその日、ひまわりの種を蒔いた。数ヶ月して花を咲かせた。人間と花の命を 同等と考えるつもりはないが、一つの命が消え、その命が消えた日から命を育んできたひまわりに、生きとし生けるものの命のリレーを見た思いがした。 このひまわりが咲き終わった時、本当の意味で彼は天へと召されるような気がした。
全てがお膳立てされていた訳ではない。途中には困難だってあった。だけど確かに私は誰かが切り拓いた道を、敷かれたレールを辿って生きて来た。 レールを乗り換えて生きて来た。レールの上が人生だった。 18歳。敷かれたレールは此処で終わった。 私は今、終着駅にいる。