美容院のドアを開けた途端、西城の足元に何か茶色いものがまとわりついた。驚いて下を見ると、モコモコした毛の小さな犬だった。「まあ、チャッピー、おやめなさい。お客様が困ってるでしょう」 そう言ったのは、この店のオーナーらしき婦人であった…
氣之寺武人は私立探偵事務所を営む、その業界ではそこそこ有名な探偵であった。そんな探偵の下に一つの依頼が舞い込む。 「どうか、娘のご鞭撻をお願い致します」 日本の経済を支えていると言っても過言ではない深白財閥当主の奥方のそんな言葉と同時に渡された前金。余りにも多くの前金を目にして、武人はいつも行っている素性調査などもせずに、安安と依頼を引き受けてしまう。 ただ、それは偽りの依頼であり本当の依頼は、『娘を守ること』だった……!! 尊大な探偵武人とゴスロリご令嬢令、それに加えて武人にゾッコンのませた幼女忍者が織り成す逃走劇!!彼らの終結は一体どこなのか。
「僕が、強かったら、君を、守れたの、かな....」 ふわふわと安定しない意識のなかで、少年はそっと傍らで泣いている少女の頬に触れる。 少女はその手を自分の手で包み込み、少年に向かって不自然な笑みを浮かべる。 「もう、いいんだよ。***。君が居なくとも、私はひとりでやれるから。だから今は、ゆっくり、おやすみ....」 そういい終えたのと同時に、少年の手から力が抜けた____。 「いやだ、いやだよ、俺と一緒に逃げようよ、ねぇ、****!」 「お前はここで、人生を無駄にするようなやつじゃないだろ?いいから逃げろ。俺は一応、片羽の悪魔の血を引いてんだから」 そういって、****は俺の背中を押した。俺は一瞬よろけてから、森のなかに入っていく。そこで、俺が目にするのは____。 二つの物語が幾年の刻を越え、合わさっていく____。
平凡な街でひっそり続いていた猫殺しの犯人は、僕の親友で優等生の有馬。神様になりたかった彼を忘れようとしていた矢先、出逢ったのは世界を終らせようとしている「教祖」志望の女の子だった。ポストゼロ年代に捧ぐ、新しい成長物語。
親戚のツヤコおばさんはいわゆる霊能者だ。 死者の霊を呼んで予言をしたり、 マッサージで病人の患部を治したりと 不思議な力を持っている。 昔はこんな人ではなかったようだ。 そのルーツを知りたいと娘に頼まれた。 身近にいたこの霊能者。 その探索の旅に出てみることにした。