私、葉圭(ようけい)、普通の高校生は、自動販売機にコインを投入するという機械的な動作を繰り返していました。これで連続108日目、このあんパンを買い続けています。図書館の地下1階はいつも静かで、機械の動作音と私の足音だけが響いていました。 パンが出てきた瞬間、いつもとは少し違うかすかな甘い香りがしました。パンを手に取り、近くのベンチに座って包装を開け、一口かじりました。 突然、天地がひっくり返るような感覚に襲われました。 どれくらい経ったでしょうか。ゆっくりと目を開けると、そこには焦った表情の美しい顔がありました。銀色の長い髪が滝のように垂れ、先端は淡い青い光を放っています。彼女は純白のドレスを着て、裾は風もないのにゆらゆ
一昨年から、1年半。 書けなくなって沈黙していたけど、やっと書きたい気分になった。 ただのオカルトじゃ芸がないので、薀蓄や考察・見解などをいろいろぶち込んでみたけど、ど~だろw
それは9月の事だった。入学して半年、高校生活にも慣れてきた。友達も出来たし、居場所らしきものもあった。 彼女の生活は凡庸だった。起伏の薄い、昨日と今日が繋がっているに過ぎない日々。おおむね満足だった。 そんな訳でその日、死んだはずの彼女の友達がテレビに映ったのを見た時も、大げさに騒ぎ立てる程の事ではなかった。