古い木造一軒家を借りた。壁から音が聞こえる。中では茸が詰まって動いていた。
チタケという茸がある。ちちたけともいう。それを食べた男と女のお話しです。犬と猫も食べました。
桃の実の皮に生える茸が見つかった。その茸はーーー
珍しいカメムシ(屁こき虫)がみつかった。そのカメムシがなにをしでかしたのか。
公園の切株に火焔茸たちが生えた。みなそれぞれ生い立ちを話している。
山の中で歯がたくさん捨てられている塚が見つかった。塚の下には古墳がみつかり、茸がミイラのように布にまかれておかれていた。
蟻地獄があったところに、茸が整列して生えた。茸が光り、信号を発しているようだ。
マンションの隣に住む女性は茸の料理研究家であり栽培家だった。フィギュアデザイナーの僕は彼女と知り合って、茸フィギュアを作ることになるのだが。
江戸の谷中、雷が墓場に落ちた。新たに埋葬された棺の中の死人に茸が生える。
信州の実家の裏山から泣き声が聞こえる。行ってみると茸が泣いている。