お話を作る人になることを諦めるのを諦めて生まれました。
書いてみたいと思ったお話は消えてなくなる前に書こうと思っています。
寒いけれど極寒ではなく、しかし決して常夏ではない町に暮らしています。
IT技術の利便性と悪意の攻防戦から時を経て、人々はふたたび手書き文字の不便性を頼みにするようになった。いまや進学、就職、恋愛に結婚、住宅購入までが『筆跡』を担保に行われている。Aは海外ブランドの筆跡を購入するため、百貨店を訪れる。
昔の流行をそのままの、さびれた店構えの床屋を訪れた亜衣子。前髪を切り過ぎずに済んでいたら、わざわざ、こんな店には来なかったのに。 亜衣子が憂鬱な気持ちで順番を待っていると、おそろしく髪の長い女が来店する。ほんの少しだけ切ってくれと要求する彼女に、店長の息子・永合は「それが本当にあなたのご注文ですか」と問いかける。 少し不思議な床屋でのお話。
ツイッターにて参加している #文披31題 という企画への参加作品まとめです。 企画主催:綺想編纂館(朧)さま/@Fictionarys