水彩画のような日常。
読み終えた後に小さな幸せの粒、感じていただけたら嬉しいです。
12歳の受験戦争。放課後、少年たちはそれぞれの理由を抱え、戦士になります。武器はとがった鉛筆と丸まった消しゴム、そして孤独を分かち合える仲間。 少年たちが息をひそめる塾の一室は牢屋なのか否か。ひとりの少年、青山駿を通して見えてくる少年たちの置かれた不条理な境遇。 そして、ある講師が駿たちを奮い立たせるように叫んだ言葉、 『不満があったら主張を述べよ!主張したいのなら他人より多くを学べ!そして、知識を得たら自らの手でその困難を打ち砕け!』 重たいテキストを背負い、くたくたになった少年たちの向かう先にあるものとは……。