落下から始まる物語1〜10をまとめたものです。 文化祭、転校生、殺人事件、陰謀、恋愛・・・ 今から100年くらい未来の世界で、大人や子供が現在と変わらない、ありきたりな営みを繰り広げ、 大人は仕事に、子供は成長に、皆が自分の人生に励み、世界は回る。 そんな物語になると良いと思っています。
夜明けの一時の時間。その刻を自転車で進む。薄暗く冷たい空気、そこに引かれている自転車専用道。 西は薄暗く、東は淡く明らんでいる。 夜行性のものと、朝に起きる者たちがどちらも静かに佇む時間。そんな空白な時間にこそ、あらゆる「隠れていたものたち」が踊っている。 それは、誰でもが一つの存在でありながら、全部と繋がっていることを確かめられやすい時。そんな一コマ。
深夜、しかもテスト直前に、俺は何故こんなトコに!? ―――赤点すれすれのピンチに立つ高校生が幼馴染に振り回されるコメディー(のはず)。
大学を出たばかりの研修医、理乃は中学時代の旧友4人と久しぶりに食事をすることになった。小さい頃からの夢を見事に叶えた理乃だったが、日々の業務がきっかけで本当に自分の夢が叶ったのか自信を失くしていた。そんな理乃に、旧友の1人、明がかけてきた言葉は―――?
寒いのか暑いのか分からない凍てつく雪原。そこを春を支えに、一歩一歩踏みしめて進んでいく。 進んでいるのかすら分からないけれど、一歩を出す。雪の深さに足をとられ、疲労はたまる一方。コンパスのような羅針盤のような指針さえあれば。 けれど、そんな誰かが作ったものの明かりは、直に凍てついて使えなくなる。 その他力に寄ってくだけて、倒れて、そこで気がつく今の居場所。
芸術学部への進学を目指し、毎日近所の湖でスケッチをしている茂里。夏休みのある日、彼女は湖上に立つ八重垣姫を写真に撮る恩田志朗と出会う。 八重垣姫が誰なのか知らない茂里は、生粋の地元民である親父に話を聞く。以来八重垣姫はたびたび茂里の妄想に登場し、恋愛について口を出すようになる。 ある日茂里がいつものようにスケッチをしていると、足の悪い男が近付いてくる。するとその男との接触を阻むかのように、一匹の白蛇が茂里の前に現れる。
芸術学部への進学を目指し、毎日近所の湖でスケッチをしている茂里。夏休みのある日、彼女は湖上に立つ八重垣姫を写真に撮る恩田志朗と出会う。 八重垣姫が誰なのか知らない茂里は、生粋の地元民である親父に話を聞く。以来八重垣姫はたびたび茂里の妄想に登場し、恋愛について口を出すようになる。 ある日茂里がいつものようにスケッチをしていると、足の悪い男が近付いてくる。するとその男との接触を阻むかのように、一匹の白蛇が茂里の前に現れる。
朝という始まり。そしてその息吹を彩るコーヒーやコンロ、またトーストとバター。 朝食も、窓から訪れる鳥のさえずりや空気。全てが溶け合って奏でる、ひとときを。