町の自慢の桜並木。 そこにある一本の桜。その下で待ち続ける一人の女。 新しい生活を始める春に、俺は故郷の桜並木を思い出した。まだ母親に手を引かれて町を歩いていた幼い俺は、多くの木の中から一本の桜を目に留める。桜並木の不思議な木の下には不思議な女が立っていた。小学生、中学生、俺は成長するのに女はいつも微笑んでそこに立ったまま。高校生になった俺は、長年親しんだその桜並木を離れた。 俺が思い出すのを待っていたかのように、その再会は訪れる。 彼女は何を待っていたのか。
家出をした女子高校生『 なつき 』。 渋谷界隈で、同じような遍歴を持つ仲間と共に、『 夜の女 』としての生活をしていた。 そして、ある夜・・・
主人公のなみえは中学生。一般の公立中学に通う彼女は家庭の事情で表情が豊かではない。その彼女が、ある男性と出会い、心を開く。そんな二人を描いたお話です。
恋愛とか心の拠り所のありかとかを自分自身でおもうことを書き連ねました。例のごとくiPodでの処理なので、段落わけができてないかもしれませんが、よろしくお願いします。 20141027 大幅な加筆修正をいたしました 20141030 少しだけ修正しました
短編小説。 我々が眠るためには「やつ」が来なければならない――。人びとから意識だけを盗み取っていく「やつ」が……。 その「やつ」を捕えようと試みた小説。
他の男を想って作った手料理を夫に食べさせ続ける妻。小さな嘘をつき続ける夫。 種も仕掛けもない夫婦の、守りたい平穏な日常。
僕の幼馴染――結は目がまったく見えない。 結が「広周波光子受信デバイス」を付けた時から、僕らの小さな世界は少しずつおかしくなって行った。 「技術」と「感覚」の狭間を探る、SF風味恋愛もどき小説
怜の無事を確認し、要に事の次第を説明された真白と剣護は、安心に胸を撫で下ろし、要に感謝する。要がかつての智真の生まれ変わりだと聞かされた剣護は、縁の不思議を思う。 そこへ要の姉が帰って来て―――――――。
フリーライターの男は仕事で福岡を訪れる。 満員電車の地下鉄から降りると、降車に手間取る女性を助けてあげることに。 礼を言う小柄で美しい彼女に、男は心惹かれていく。 仕事を片付け、福岡の街を散策し終えて乗車した地下鉄で、男は運命の再開を果たすのだった――
※「小説家になろう」同時掲載 平凡な暮らしを送っていた主婦・奏(かなで)をある日突然訪ねて来たのは、若かりし頃不倫していた相手・和宏の二人の息子だった―― 「普通の幸せ」を選ぶため別れを、そして夢を棄てることを選んだ奏に和宏からのメッセージが届く。 幸せの形を追い求め、人生を振り返った時本当にその手に残るものは……
友達という立ち位置に生じるジレンマ、素直になれない苦しみ、温まったり、冷めたり、初恋の不器用な愛情表現。そんな或る男子高校生の詩集 恋愛/散文詩/韻分詩/高校生