一杯のコーヒーを完全に真っ白にするために、どれだけのミルクが必要なのだろうか。君を僕の色にしてしまいたい。 ちょっとした掌編です。
出会ってから20年。ずっとすれ違いだった二人は、冷え切ったリビングで初めてお互いの顔を見る。二人の愛は本当に終わってしまったのか。本当の幸せを見失った妻の24時間を書きました。
主人公の秋雨夕焼(あきさめゆうや)は、 一生の願いを使う権限をまだ持っていた。 それを何に使うのか、 そこが今回の小さなお話です。
誰もが羨むセレブ夫婦の素顔は仮面夫婦。 お互いの歪んだ愛情と、憎しみの20年の末、二人が選んだ答えは『ピリオド』だった…… 以前書いた、短編『夫の顔』のプロローグ的ストーリーです。 もしよろしければ、そちらもご一読ください!
双子(姉弟)の話。 姉が駆け落ち同然で家出をして受難に立ち向かい、弟はよい子の仮面を被りながらタブーを冒す。 自分がしてきた思いを糧に、素敵な家族を築こうと奔走する姉と、家族が壊れることを狙う弟が織り成す家族小説。
出身校の文芸部誌で偶然発見した、コミュニケーションに懊悩する女性徒のエッセイを引っ張り出してきた。 人はときに、自身が纏う漠然とした気色の悪さを、他者を鏡として発見する。 個性のキャラクター化と同調を良しとする空気のせめぎあいの中で、第三の選択肢に生きてきた少女の自覚の芽生えが興味を惹いた。 こういう子は今、どれくらいいるのだろう。