大学を卒業してから小さな植栽関係の会社で働いているわたしは、過ぎていく毎日に、寂しさのような、物足りなさなのようなものを感じている。ある日、わたしがいつものように植物の世話をしていると、会社の先輩が彼女に声をかけてくる。そしてふとした会話の流れから、その先輩の口から、花にまつわる、ある少し哀しい過去が語れることになる。その先輩の話す少し哀しい花のエピソードに耳を傾けているうちに、わたしもふと過去の花にまつわる記憶を思い出す。ふたつの花の記憶は次第に重なりあってわたしの心のなかで静かな変化が起っていく・・。
鎌倉から室町時代にかけたちょっと古いお話。 現代風のタッチで描き、コメディー好きの著者が描く物語。 妖(アヤカシ)である「管狐」が登場するお話です。
――人間は生まれながらにして十二支の血族の力を持っている―― そんな世界で生きる、特に血族の力の強い人たちの忙しい日常のお話。