操縦席のイスを倒して仮眠していた中森を、激しい振動と轟音が襲った。瞬時に宇宙船内の照明が赤色灯に切り替わり、非常事態を告げるサイレンが鳴り響く。中森は制服の襟に付いているインカムをタップした。「状況を報告しろ!」 数秒のタイムラグの後......
同性を好きなわけではなく、趣味が女装という男性は、結構多いらしい。一種の変身願望であろう。清五郎の趣味も、それに近いかもしれない。社長室の専用パソコンを立ち上げると、清五郎はSNSに接続した。《午前中の授業、ぜーんぜん、つまんなかった。午後は......
あの忌まわしい事件から一年。両方の頬にコブのある爺さんは、自宅の庭で一心不乱にダンスの練習に励んでいた。(このコブを取ってもらうには、オニたちが感心するような踊りを見せるしかない。だが、隣の爺さんがやったようなのは、もはや時代遅れだ。見ておれ......
土曜日の朝。横田の携帯に着信があった。上司の井本からだ。「はい、横田です。おはようございます」《ああ、おはよ。休みの日に悪いんだけど、今日出勤してくれないか。おれの当番の日なんだけど、ちょっと体調が悪くてさ》 横田は、返事をためらった。昨夜から妻が......
俺はその日まで何処にもいる会社員、いわゆるサラリーマンであった。退屈な日常で生活を送る中、ある日、女性の悲鳴を聞いて、普段の俺らしくなく女性を助けに行ったが…勝てるはずない大男!俺は恐怖を目の前にして震えている時、赤いちゃんちゃんこを羽織った小柄な男がどうやら、俺たち?を助けてくれるらしい、それが俺の新しい日常の始まりとなった
青年は夏休みを利用してある村に旅行に来ていた。すると妙な光景が目に入る、そう何かが凧にくくりつけられて飛んでいる…
日本三大奇書のひとつにして、最後まで読んだ者は必ず発狂するという夢野久作の「ドグラ・マグラ」。この小説をウッカリ読んでしまった馬鹿が狂った頭で書いた小説です。語呂合わせ、パロディ、社会風刺とあらゆるギャグパターンを詰め込んだマグロ弁当をご賞味あれ!