青い星を見上げて吐息を吐くの…… 夜にゆたかな透明な青…… おばあさんと二人で雪山で暮らす少女パリーナ。 母のいない彼女は冬の世界にその年、何かを見出す。
俺が夢を見ているらしい事に気付いたのは、ふとした事からだった。 いつも俺の傍に居る筈のサラの姿が無かったからだ。 俺の手は空で、ただパンツポケットの中に仕舞われている。 この匂いは何と説明すればいいのやら、何か昔から知った煙草の物の気がする。 JPS、そうだ。 親父の吸っていた奴の匂いだ。
大河星緒(たいが せお)は友人である透とともに天体観測が好きだった。 透の美しく神秘的な姉、澪さんが森と不可思議な宇宙の夢に現れる。 「ペガススとシグナスを救って」と言って。
江戸の芸者、紅辰(べにたつ)はふと目を覚ますと、そこは闇と紅の世だった。はて、ここは一体どこなのだろうか……。幻想に迷い込んだのか、これが現なのだろうか。紅辰はあたりを見回した。
薔薇苑の広がる白い屋敷の幼い少年はいつもの様に幻想的な夢から目覚めた。そして誘われる、薔薇の香りに……。