まちー

まちー

ヒツジの皮をかぶったヤギのような物書きです。

二十歳の頃に作家を目指す→二十五歳であきらめる→三十歳からまた小説を書き始める→文章力に限界を感じる→作家でごはん!の門を叩く→現在に至る。

桜狐 (さくらこ)

時は町人文化が真っ盛りの元禄時代。 江戸の町人たちの間では、桜尾山に現れるという、男を食い殺す美女の化け物の噂で持ちきりだった。その噂を耳にした江戸でも三本の指に入る美人女形役者の美之助は、気が気でなかった。 やがて、彼は商売道具である、化粧箱と手鏡を持って桜尾山へと向かうのだが……。

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マジカル☆シュガー

俺こと、桂木珊馬(かつらぎ さんば)は29歳のオタク系コンビニ店員。 ある冬の寒い日。コンビニのバイト中に万引き犯から殴られ、店長から叱られ、散々な目に遭う。 気持ちが沈みっぱなしの帰り道、小雪が舞う冬の寒空の公園のベンチで、頭に白いターバンを巻き、 ランニングシャツに白いブリーフ姿で震える謎のインド人の男を目撃する。 彼に自分の着ているダウンコートを貸した俺のアパートを夜、なぜか魔法少女が訪ねてきた。 「私は夕方、公園であなたに助けていただいたインド人です。恩返しにやって来ました」と魔法少女。 こうして夜の小さなアパートの部屋でドタバタ劇が始まる。

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天使たちの歌

今から十年前の冬、それは私がまだ十七歳の時のこと。当時、高校ニ年生の私は、二つ年上の大学生の彼と遠距離恋愛をしていた。 彼と付き合って一年目のクリスマスの日。 その日は、始発の新幹線で、彼が東京から仙台に帰ってくる日だった。私は白いダッフルコートに身を包み、赤いマフラーを首に巻き、白い息を吐きながら一人ポツンと新幹線ホームにたたずんでいた。氷点下に近い、凍えるような冷たい空気に満たされた早朝のホーム。でも、新幹線から降りてくる彼の笑顔を想像するたびに、私の心は自然とぽっと温かくなった。 その日、私は彼と初めてラブホテルへ行った……。

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