また会う日を楽しみに LAST

また会う日を楽しみに LAST

完結!

あれから、気づいたらもう、数年が経過していた。





「すみません、店員さん!この花でブーケをつくっていただきたいんですけどー!」


「はーい!少々お待ちください!」



高校無事に卒業して大学生になった私は花屋でアルバイトをはじめた。


特に理由はないのだけれど・・・


ううん、嘘。


きっと私は意識しないうちに彼を待ってる・・・のだと思う。



花は、彼がくれたものの一つだったから。


まだ、会えると信じてる。


馬鹿みたいだけれど。




「店員さん!花束はやくつくってよ~!はやくはやく!彼氏がまってるの!!」


「・・・真咲。あんたねえ・・・」


目の前で騒いでる高校の同級生、真咲の記憶の中には彼はもういない。

真咲だけじゃなくて、高校時代、彼に少しでも関わった人すべての記憶に彼はいない。




彼がここにいたという証拠は、どれも消えてなくなってしまった。




彼からもらったものすべて、なにもかも消えてしまった。




でも、記憶は残っていた。




私の記憶だけは、残っていた。



私はそれだけで・・・ずっと待っていられる。


これからも、この先も。



「ところでさ、雪は彼氏とか作んないの?なんかいっぱい告白されてるって聞いたけど?」


「別に彼氏とか興味ないからいいの!!」




・・・べつに興味がないというわけではないのだけど。


私は待つと決めたから。




「ふ~ん、あ、できたの?ありがとー!じゃあね!」


「またね~!」





決めたけど。



(寂しいなあ・・・)



「はぁ・・・つらい・・・」






「君、どうしてため息なんかついてるの?」




ーー!!


き、聞かれてた!?お客様に聞かれてたとか・・・!恥ずかしい!



「うぇ!?えっと、その、あのっ・・・すみません・・・」



「あ、違うんだ、謝らせるために話しかけたわけじゃないんだ。ごめんね」




なんだか、不思議な男の人だ。


顔は帽子があってあまりよく見えないけれど・・・


きっと素敵な人なんだろうな。




「い、いえ!・・・えっと、本日はどのような花をお探しでしょうか?」


「・・・君のオススメの花の花束を買うよ」


「えっ!?私の!?・・・い、いいんですか?」


「うん。僕、花の知識に関しては皆無だからね」


「・・・わ、かりました。・・・えっと、誰に差し上げるんですか?」




「僕の大切な子に。今日、その子の所に君が作った花束を持っていこうと思って。吃驚させたくってね、サプライズなんだ」



「すごく素敵・・・ですね!!」



「そうかな?それじゃあ、よろしくね」





素敵な話だったなあ。



あの男の人は本当にその子のことが好きなんだなあ・・・。



サプライズって言ってたな、その子もすごく喜ぶだろうな。


そのためには、私が素敵な花束をつくらなきゃ!


でも、どの花がいいのか・・・。


(あ。あの花がいいかも・・・、そうしよう)




ーーーーーーーーーー



「お客様、お待たせして申し訳ありません。もう少しで出来上がりますよ」



「それは、なんの花なの?」



「ダイアモンドリリーっていう名前の花です」



「へえ~。きれいな花だね。君の好きな花だったりするの?」



「・・・そう、です。ダイアモンドみたいにきれいだから名づけられたらしいですよ」



「らしい?君が知っていたわけじゃないの?」



「・・・知り合いに教えてもらって・・・、はい、できましたよ」



「すごく・・・きれいだね、ありがとう」



「いいえ・・・喜ばれるといいですね、その人に」



「・・・君だったら」


「え?」



「君だったら喜んでくれる?」



「・・・え。えと・・・、そうですね、私だったら嬉しい・・・ですかね?」








「じゃあ、あげる」





「え」




え!?

大切な子にあげるんじゃなかったの、この人!サプライズは!?



「いやいや!?何言ってるんですか!?大切な子は!?」



「ふふっ、おもしろいね」



な、なんだこの人!意味が分からん!



「か、からかわないでください!!」




「ごめんごめん。また来るからいいんだ。それは君がもらっておいて」



「・・・は、はぁ」




って、また来るの!?




「じゃあ、また会う日を楽しみに」




彼はそう言った。


一体なんだったんだろうか、あの人は。



不思議な人だったけれど。


でも、なんだか話してて落ち着く人だったな。





「あれ、なんか落ちてる・・・」




彼がいた場所に、それは落ちていた。



それは、この世のものとは思えないほど白く、輝いていた。




「これは・・・」





それに触れた瞬間、今まで失っていたものが、時間が、すべてもどっていくような感覚がした。



この感覚、知ってる。



愛しいほど覚えている。


「・・・刹那」



それは、故意に彼が落としていったものなのかはわからない。


・・・いや、きっとわざとなんだろうな。


意地が悪い彼のことだから。



彼の一部でもあるそれを私は拾い上げる。



行かなきゃ。




さっきの人を、呼び止めなきゃ。




「・・・ま、待ってください!!待って!!」



なんとか走って彼の所まで追いついた。




「・・・」



「・・・あのっ、あの・・・!」




息が上がって言葉が出ない。



はやく、なにかいわなきゃ、いけないのに・・・!




「刹那・・・、だよね?」



「・・・」



「私、ずっと待ってた・・・。ずっとずっと待ってた・・・。あの時からずっと・・・!」



「・・・」




どうしよう、気持ちが高ぶりすぎて、言葉にすらなってない。



というか、泣いちゃうかも・・・



何を話していいか・・・わからない。




「えっと、だから、あの、その・・・」



「ユキ」



ああ、この声。



やっぱり




刹那だ。




「・・・せつ、な」





「ごめんね。嘘をついてしまって。本当は君の店に入った時から、きちんと話そうとしたんだけど・・・泣いてしまいそうで、話せなかった」



「・・・せつな・・・」



涙が止まらない。



愛しくてたまらない彼が、目の前にいる。





「泣かないで、ユキ」




「・・・誰が泣かせてると思ってるの・・・バカ」



「ごめんごめん。・・・あのさ」






「・・・うん」





「ユキに聞いてほしいことがあるんだけど、いい?」




私も、いっぱい話したいことあるよ




「・・・あの時の、続き?」





「そうだよ」




「・・・うん」



「・・・ユキの馬鹿。僕から言おうと思ってたのに」




だって、私から言いたかったんだもん




「・・・うん」




「僕は、ユキのことを、ずっと前から、愛してるよ」




・・・嬉しい




「・・・うん」




「もう、傍から離れないよ」



それはこっちの台詞だよ




「・・・うん」




「・・・ユキ?」




刹那、あのね。



私、ずっと



ずっとずっと









「ずっと、刹那に会うのを楽しみにしてました」






「・・・僕もだよ」




そして刹那は、微笑んだ。




ーーーーーーーーーー




『刹那っていうのはどう?』



『僕の、名前・・・くれるの?』




『うん!あげる!』




『・・・あり・・・がとう。ありがとう・・・ありがとう・・・!僕、大切にするね・・・』




『ど、どうしたの?泣いてるの?』




『うれしくて・・・つい・・・そうだ、まだ君の名前を聞いていなかったね。君は、何ていうんだい?』




『雪っていうの!よろしくね!』




『・・・ユキか、そうか、君は、ユキって言うんだね。・・・よろしくね、ユキ』



『うん!』





END

また会う日を楽しみに LAST

やっとこさおわりました。本当に亀更新ですみません。
本当のラストです。

2人には再会していただきたかったので再会してもらいました。
ちなみに、彼の一部でもあるそれの正体は、羽です。
わかりにくかったかな!?^0^
文章力なくってすみません。成長してねえな・・・。

受験が終わったら更新を再開いたします!
「また会う日を楽しみに」をご覧いただいた皆様に感謝いたします。

プロローグ http://slib.net/28770
Ⅰ http://slib.net/28788
Ⅱ http://slib.net/28917
Ⅲ http://slib.net/29218
Ⅳ http://slib.net/29862
Ⅴ http://slib.net/30380
Ⅵ http://slib.net/31512
Ⅶ http://slib.net/32588
Ⅷ http://slib.net/33572

PS また会う日を楽しみにの視聴履歴がおもってたよりもだいぶ増えていてびっくりしました。こんな文章でも読んでくださる方がいて本当にうれしいです。ありがとうございます!!

また会う日を楽しみに LAST

『僕が君を、ずっと守ってあげる。そのかわり、君の全てを僕にちょうだい?』 彼には 白い翼が生えていた。

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-09-07

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted