山田雪路

山田雪路

yamada yukiji

1985年長野県生れ。2005年『DDMC』で、小説デビュー。

ぺんぎんはほしをみる

ぺんぎんはほしをみる

自分も変わらないと世界は変わらない。 自分が変われば自と世界は変わって見える。 もし大洪水が都会の高いビルを呑み込んで、いよいよ富士山の雪の部分だけが唯一の日本になってしまったら。 そんな状況にありながら、どうやら富士火山が活発化し始める。 置き換えるならこのくらいの環境だろう。 そんな風に想像してみると、かつての都市は沈んでいるのに恐怖・絶望・危機…浮かぶのはマイナスな事ばかり。 中途半端な知識が行く手を阻む。 自分の事を棚に上げて人任せを願うのは、ヒトの特技だ。 それなら何も知らない方が良い。 旅の動物たちには誰にでもある新たな可能性を背負わせ、誰もが感じる挫折や妥協、種族の壁を排除した。そうすることで他の動物は困難な道のりを助ける。 ヒトも種族の壁を無心に思い、差別が死語になる日は来るのだろうか。

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