著者は統合失調症(精神分裂病)に罹患して治療を受けている本人です。そのキチガイ自らが小説を書く意義、心意気、そしてその精神病のリアルさを書き切りたい。
略歴:
1981年 千葉県に生まれる
2006年 国立大学 卒業
2008年 国立大学大学院 修了(専門:DNA鑑定)
2008年 大手F系の子会社に就職
2012年 統合失調症(精神病)で職務困難とされ社を解雇される
2012年 無職
2013年 IT企業に障害者でなく健常人として就職
2016年 東証一部某企業に転職
至現在
コメント:
著者は統合失調症(精神分裂病)に罹患して治療を受けている本人です。そのキチガイ自らが小説を書く意義、心意気は次のようなものです。
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文学は、殊に純文学は、究極的には精神を病んだ人間にしか、書けない。平たく言えば、自ら生死を彷徨った人間の、自小説の形、あるいはその鏡像でしか、その究極の心理は、書けない。その証拠に、芥川龍之介も、自殺。太宰治も、自殺。三島由紀夫も、自殺。文藝、2015冬、22ペエジで、藤沢周は、文藝賞について、こう言っている。「書くか。愛するか。狂うか。死ぬか。その不穏なる日常にあることの奇蹟を、いかにして表現してやろうか。」まさにそうなのだ。この言葉の因数分解を展開するとその解は、書くか、愛するか。書くか、狂うか。書くか、死ぬか。その究極に追い詰められた状態でしか、純文学という作品は生み出せない。愛、狂、死を、真剣に見つめて、追い詰められ、その鏡像を、書く。書き取る。従って私の作品は大衆小説ではなく純文学のつもりだ。
森嶋確志は大手IT企業に入り同期に恋をした。お互いに純潔でこれ以上ないと思うほどの心の交流があったが、森嶋は強大な会社の下敷きになり精神病で倒れてしまう。会社を首になり社会からキチガイとして扱われるようになった森嶋は生きる気力を失い、最後に恋人への思いに一縷の望みを感じていたが・・・