宗教の詩
神様がいたので、ぼくたちは、夜におよぐことを、教わりました。死骸がまたたきのさなかに、星になる、ゆめを、崇拝している。
肝臓が連なったら、たぶん、いのちというのは、鱗のようなものだと、しる。きらめいて、でも、それは、ただ輝きではなく、だからぼくは、なにかをためらうように、愛していて、きみのことをどうして、すきになったのかは、おもいだせない。ひとつになることはない、ままで、さみしいね、とおもいながら、ぼくたちはいのちを擦りあって、溺れないように、たゆたっている。ほんとうは、それだけのことかもしれない。そんな、またたきを透過しているようなかんかくを、尊い、とする神様たちが、夜にはたくさん、ぼくたちのもとに訪れて、なにかをさらっていくのだ。そして、そのときぼくは、たったひとつの、煌めきの、死を、失っている。(きみへの、あくを、純化することは、愛なのか、ぼくはしらない。)
宗教の詩