ヴァージンロードの詩

林やは

わたしがひとりきりで死んでしまうことが、わたしではないひとにとっては、おそろしくて、いつか星になるということすら、ゆめなんだろうな。あなたは純粋だから、貞操のやさしいところだけをすくいとって、だれかと、愛しあうよ。

すきなひとがいます。そのひとは天使ではないので、しあわせとは無縁です、けれどわたしにとって、そのひとは天使です、だからすきであるということが、愛しあうようなものです、地球が滅んでも、わたしにはどうでもいいんです、ゆめからさめていないから、ゆめのお話をしにいきます。

いまおもえば、神様はいじわるをする、と、云った。わたしはいじわるなのですね、と云って、それでもなんとなくわたしは、恋をするだろうな、とおもっていた。死んでしまうまで、誰かをすきでいたくて、だから孤独でいることって、愛だとおもう。さみしいと感じても、だから、だれかを抱きしめないとき、わたしはだれよりも処女で、尊いよ。だれももとめてはいない、あのひとが生きているということが、わたしにはとくべつで、それより先なんて、いらない。わたしの貞操がどこにあるのかもう、わからないし、わからなくていいです、ただ、天使みたいなひとのことをおもう、わたしは、えいえんに、純潔で、だからわたしは、ひとりで、死ぬ。

ヴァージンロードの詩

ヴァージンロードの詩

  • 自由詩
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