恋獄
苦しんでいる子がいる。ツカサさん!!
I
月姫 ツカサは、桃野 せりすという兄の様な人と出会った。
月姫は、何も言わずに、黙って話を聞いていた。《この月姫さんの言う話は、どこかの本で読んだことがある》【へ〜】《うん》《月姫さんは、抽象的だね?》【うん】わたしは、お父さんとお母さんの話の続きを聞きたいんです。哲学書じゃなくて。
II
【お父さん!!】少女が男に言った。
《何ですか》
【わたし、消去される】
《言ってはいけませんよ?》
【え?】
《まだありますから。》
III
月姫は、悩んでいた。まさか。あたしの子がこんな病気に。
一生のうちに、共有できない神経が弾いた子がいるのに。
【ツカサさん。あの子が、病気で。】
《そうですか。そっちは、そっちで片付けて下さい。あの子は、成人していますよ?》
【ツカサさん!!】
違う!!
あの子は、苦しんでいるのに!!
IV
幻覚の舞。
わたしは、どこにいるの?
わたしの力が入らない。
抵抗できない。
引力が邪魔します。
何デ?
V
お父さんの知り合いがいた。
《あの子を閉じ込めないと、バレます?》
【ツカサさん】
あたし、ヒドイ。こんなこと、、、。
ツカサさんは、変な人。子供に、哲学書、宇宙の本、宗教の本を読ませる。
ツカサさんは、変な人。
それで、あの子が。
VI スライム発砲事変のアヤカシタチ
【フェニックス】
【フェニックス!!】
《よし!!わっしょい妖たち!!集まらぬか!!》
〈何ダス?わっしょい妖って〉
《とりあえず》
‘待ってくれディ〟
‘スライム発砲を急遽、サイダーにぶっかけなきゃ、オデたち死ぬディ〟
《そうか》
《サイダーとは?》
‘インサイダー取引で、捕まったやつディ〟
《そうか》
ズドーーーン!!
わっしょい。
わっしょい。
妖わっしょい!!
恋愛裁判
I
《ぼくは、何もかも、全てをかける。ぼくは、離婚調停を、、、否定しますよ?》
【ツカサさん】
【ツカサさんは、家族を捨てました!!】
《え?》
《ぼくの、役目は、終わってますよ?》
【え?】
《あの、皆、成人してますからね》
【ヒドイ、、、】
II
【ツカサさん!!】
《何ですか?》
【これ、誕生日プレゼントです】
《え?》
《こんな高いもの!!》
【え?】
精一杯、この人のために、あたしは、買ったのに。そんなヒドイ言い方。
III
【あたしと、あの子をツカサさんが切ってください】
【ずるいです!!】
わたし
お父さんも、お母さんも悪くない。
仲良くして下さい。
片親で育ったみたいなわたしたちは、脳の一部が欠けているような気が、つくづくします。
足りないものはー。
お父さん!!
お母さん!!
思い出して下さい!!
足りてないものは、何かわかりません。
恋獄