彼の瞳

きゃする。すわんな。らぷらす。

彼の瞳
  1. I
  2. II
  3. III
  4. IV

 彼のひとみは、ずっと変わらない。

I

 彼の正義心は本物だ。
 貫き通すひかりの目。
 まるで、星が瞬くように。
 ウソを見透かした。
 わたしは、彼の正義心が、成就するであろうと感じた。
 《どこへとなく、ひかりがこの世界に溢れ出すように。》
 《正しく純粋なこころが、この世界を包みますように。》

II

 《ひとは、妄想と錯覚を繰り返す。》
 《うん。平等に世界は周る。》
 わたしは、ふと、ポーカーを思い出した。ポーカーは、捨てたカードが出たり、ワンペアで、接戦になったり、欲を出すと、思うような結果が出ない。
 勝率は、平等。

III

《好きか、嫌いか。》
【っえ。】
《そなたは、いましていることが好きか。》
【っ。はい。】
《そうであれば、そなたは、疲れておるか、疲れておらぬか》
【は、はあ。】
《そなたの、得意なことは、何だ。》
【私の好きなことはー。】
《好きであることで、そなたは、認められることを祈る。》
【は、はい。】
 逃がさぬという、目付きになり、少し、彼が怖くなった。
《欲を出す、欲を控える》
《そなたに、幸せになってほしい。》
《出せば、歯止めがかかる。普通にしていて。》
《そなたは、私の住民だ。》
《忘れぬように。》
【はい。】

IV

 わたしの好きなこと、かあ。
 わたしは、食べるのが好きです。そして、あなたのように、あなたのひとみに、引き込まれます。
 彼は、黄金のひとみをもっている、なあ。
 彼はー。

彼の瞳

 彼の目指した世界とは。

彼の瞳

わたしは、彼の正義に惹き付けられ、おくびょうな、獣《けもの》のように感じた。昔も今も変わらぬ、彼の思い。

  • 自由詩
  • 掌編
  • ミステリー
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-03-06

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