死神機構 #3

・キャラクター紹介・

▼ルジェ・デフィシエンシー
屍回収係に所属する青年。どこまでもマイペースで無気力。「だるい」「面倒くさい」「帰りたい」が口癖の怠惰の塊であるが、ノルマは必ず達成し誰よりも早く退社するため、ある意味やり手なのかもしれない。和菓子がすき。「んあー」とよく鳴く。

▲ロワール・デフィシエンシー
魂埋葬係に所属する青年。ルジェの双子の兄。弟とは正反対な規律正しい真面目な性格。上司譲りのワーカホリックであり無駄が何よりも嫌い。普段から大きな棺桶をリュックのように背負っており、その中身は何が入っているか誰も知らない。


▼「、、っち。あー、、めんどくせぇ。」

▲「あっいたいた!探したんだぞ、ルジェ。」

▼「んあー、、また面倒い奴が来やがった。」

▲「なんだよまたって、、なにかあったの?」

▼「べつに、、で?なんで俺探してたの。」

▲「ああ、そうそう。なぁルジェ。お前に聞きたいことがあるんだけど、、」

▼「(遮るように被せて)絶対にやだ。」

▲「ちょっまだ一言も言ってないんだけど?」

▼「何となく分かるし、、どうせロアもアレでしょ。葬儀屋サマが『禁忌』を犯したって話。」

▲「、、正解。まあそうだよね、今はどの部署でもこの話題で持ち切りだし、嫌でもルジェの耳にも入ってくるよな。」

▼「マジでだるい、、昨日も今日もそのことしか聞かれなかったし意味もなく呼び出されるし、、もう帰りたい、、帰って温泉饅頭食べたい、、」

▲「あー、、はは。それは随分と災難だったね。お疲れ様、ルジェ。今日は俺が奢ってやるから元気だせって。な?」

▼「、、ほんと?」

▲「嘘ついてどうするんだよ。ほら、分かったらそのゆるゆるに着崩した制服どうにかしな?もう怒られるのはお前も嫌だろ??」

▼「んあー、、あ。ねぇ、ロア。」

▲「ん、なに?」

▼「疲れた。おんぶ。」

▲「はあ?嫌だよ、昔は出来ても今は無理だってば。しっかりと自分で歩きなさい。」

▼「えー、、じゃあそれ。棺桶の中入れてよ。」

▲「こっちはもっと無理!!これは俺の大切な仕事道具なの。だから絶対に入れてあげません。」

▼「んあーなんで、、俺もう限界なんだけど、、その棺桶の中で死んだように眠りたい、、もう決めた。はい、棺桶さんごかいちょーう、、」

▲「バカバカ!!あーけーるーな!!これだけはさすがのルジェでもダメだから!やめろ!!」

▼「ロアのケチ。社畜。過労死で死んじゃえ。」

▲「なっ、、ふーん?あっそう。いいよーケチでも。あーあー残念だなー、ルジェが好きそうな和菓子屋さん見つけたから連れてってあげようと思ってたのになー??」

▼「、!!わかった、やめる。」

▲「ふはっ、相変わらずチョロい、、(小声)」

▼「んあ、、なに、なんか言った?ロア。」

▲「んーや、別に?何も言ってないよ??」

▼「ふーん、、早く行こ、和菓子売り切れる。」

▲「はいはい。行こっか、ルジェ。」

死神機構 #3

死神機構 #3

不定期シリーズ「死神機構」第3段。 アクの強い死神ツインズのお話。余談ですがデフィシエンシーは「欠乏症」という意味があります。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-10-30

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