死神機構 #2
・キャラクター紹介・
墓守(はかもり)
「魂埋葬係」(たましいまいそうがかり)を統括する者。性別年齢不詳な未亡人。誰にでも敬語で接する紳士っぷりと物腰の低さが特徴的。だがその中身は重度のワーカホリックであり何よりも仕事が好きな典型的社畜。朽ちた魂を一時的に目覚めさせる能力を持ち、死体をあやつり人形のようにして操ることが出来る。生かすも殺すも彼次第。そう、全ては気紛れである。
「 おはようございます、愛しのフロイライン。
いつまで寝ているおつもりですか?早く起きてください、お目覚めの時間ですよ。
、、ああ、やっと目を開けてくださいましたね。貴女の瞳は本当に美しい色をしている。例えるのならば、月明かりに光り輝くトルコマリンのようです。
さあ、どうぞこちらへ。とっくに朝食の準備が整っておりますよ。冷めないうちに召し上がってください、全て私が腕によりをかけましたので絶品ですよ?
、、おやおや。お行儀が悪いですよフロイライン?淑女の身である貴女がそんなに食べ物をポロポロとこぼすものではありません。
仕方がありませんね、、ほら。私が食べさせて差し上げます。お口を開けてください?
、、ん、いい子ですね。はい、あーん、、
ごきげん麗しゅう、愛しのフロイライン。
今宵は流星群が綺麗に見える夜なのですよ、特等席へご案内致しますね。さあ、私の手をお取りください。
ああ、ちょうど降り出しましたね。どうです、フロイライン。とても壮観で、綺麗でしょう?
ふふ、それはよかった。貴女にそう言って頂けるのならば、私も遠くまでお連れした甲斐があったというものです。
ご存知ですか、フロイライン。あの流れる星々は、私達が想像しているものとは違うんですよ。実際には1ミリもキラキラと輝いてはいないんです。
宇宙からやってくる小惑星や散り散りになって漂っている破片、、彼らの正体はいわゆるゴミなのだそうです。笑えちゃいますよね。
、、ふ、貴女にそう言われてしまうと返す言葉が見つかりませんね。仕方がありません、無駄に長く生きているとリアリストに目覚めてしまうものなのですよ。、、ああ、これも皮肉でしかありませんね、申し訳ありません。
フロイライン、貴女は不思議な方ですね。
貴女の身体は氷のように冷たい。それなのに、こうやって優しく抱き寄せると、、私は、柔らかで心地よい熱に支配されるんです。
貴女の瞳はまるで死んだ魚のように濁っている。それなのに、私は貴女の瞳から目が離せません。貴女の視界に私は写りやしないのに。それでも、、何故か心を奪われてしまうのです。
教えてください、愛しのフロイライン。
____ 貴女は一体、何者なのですか? 」
死神機構 #2