さよなら、平成さん

白石 あめ

こんなありがちな言葉に誰が耳を傾けるのだろう

そんなことを思いながら



平成最後

それが多く飛び交うのよ

巡回していたツイッターもインスタグラムも

どれもきみに別れを告げるものばかり


私は ことあるごとにこじつけて

平成最後だからどうとか

絶対に言ってやらないって思ってたけど

もし今 それに乗っかるとしたならば

私は平成最後の日も

いつもと変わり映えのしない日常だった

朝は早起きして

朝ごはんを食べて

ネットサーフィンに勤しみ

真面目に宿題をするだけ

私たちの年頃の男女が

格好いいだとか美しいと思うことに目を向けてなんかられない

私には私の未来があって

私は次の時代をよりよく生きるために

選択し 努力しなければならないのだ



でも ときどき

そんな不真面目になれない自分に

嫌気がさした


きみはどう思うのだろうか

平和の時代と言われたきみは

少しでも自分でない何かになりたい と

そう思ったことはないのだろうか



正しくあることが恥ずかしくて

正しさと強さは比例しなくて

そして何よりも

そう思ってしまう自分が憎しい



私は全てを平成においていってしまいたい

今まで作り上げて培ってきたものぜんぶ

バラバラに砕いてこの時代に投げ捨ててしまいたい


時代が変わるというのは

なんとも複雑なものだな


どうも まとめることのできない

この名状し難い感情は

もう処理しきれない



ただいまだけは

きみにありがとうと言いたくて


次の時代は

もっと自由でもいいですか


ありがとう、平成さん


さようなら、平成さん








今夜零時に



時代は終わり、時代は始まる。

さよなら、平成さん

さよなら、平成さん

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-04-30

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted