【クル匕】
窮めて平らの世界。
何故か孤独に居る様で凄く普通の道
ひとり佇んでる雑踏
不通の未知は囲われ射る宵に
酷く雪が薄く被る
みちりと詰まった白銀が濃い色を魅せる
光がある
創る酸素を吸っても吐いても満たされない空っぽ
所詮自らの創造の世界
浅ましい謀りに比較の対象に妬みの感情を有し
重たくて仕方がない心は潰れるしかなく吐くことも叶わない
全てを糧にするために毎夜の大好きに溺れて
堕ちてゆく深海に夢幻に這入る夢
あゝなんて浅ましい朝日に今日も肺を焼く 深呼吸
日に日に増していく傘の本数。
なんてこともない取り越し苦労。
匕から避けるよう刺した処 視線はじとじと 巧く身を痛ませる
本当は曇り空で雨を濡らせば 簡単に役に立つはずなのに
その方が楽なのに 伝えることのできないひとりぼっち
観客のいない悲劇のヒロイン
元から世界は広がっているのに
見えていないのは私だけ
誰かが寄り添ってくれることを願っている
藍の嵩 哀を散らし。
ねえ誰か 見つけてよ
ずぶ濡れに乾いている私と相合傘
くるくる 廻る 雫 とばして
翔る空に眼はらして 空を見上げたい
屹度其処は晴れている
周りがどんなに騒いでも私は静かにゆく
翳が私の耳を塞いで暮れるけど我欲の笑顔が煩く仕方がない
夕闇に解けてゆく帰り道 仲間に入りたいけれど
苦しいのでやめておこう 無理はしないよ
私の場所は良い処と 揺蕩い子守唄に謳ってもらおう
楽な方 昏い包に引き擦る身は やっぱり金平糖 甘い
何が楽しく何が洛か
唯一安らぎの聲にうたれ緩い嶽に摑まり
変化の無い平穏を夢に捉まり
囚われている あたりまえの素の日々
【クル匕】