イゼルナ物語

 リアのことだいすきだ。

リアの呪い

 ぼくは、イゼルナ。遠い過去に、リアを殺した。それは、リアを愛してたからだ。リアは、魔法時代にぼくと生まれた。リアは、魔女に永遠の《こころ》と《肉体》を呪われ続けられる。その術者は、マナイという老婆だ。

愛してる

 それでも、ぼくは、リアを愛してた。リアは、生まれてから、17年。ぼくの妹だ。ぼくは、27歳になる。リアは、《こころ》がないので、何も感じず、体は、胸のところに、あざがあった。
 ぼくは、リアに毎日、話しかけた。リアは、じーっと見つめただけ。
 リアは、夜中になると、おそろしい、化け物になる。
 ぼくは、リアが好きだから、殺されてもいい。
 マナイは、くっくっと笑う。『無駄だよ。』
 マナイを、殺す!!

向かった先

 マナイは、目をぐりぐりさせた。ぼくは、『インプレーゼンタ!!』と唱えた。マナイは、ハッとし、大急ぎで、リアの体に入った。『火よ、マナイに猛火せよ!!』術は、マナイにかかったが、リアが。
 『お兄ちゃん。わたしは、し、ぬ、の?』と初めて言った。マナイは、笑いながら、リアを連れていった。
 リア。
 リアのことが好きだった。
 大好きだ。
 ごめん。

イゼルナ物語

 ごめん。リア。

イゼルナ物語

『リア、大好きだよ』こころを失った、妹。それは、老婆の呪いで。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-03-07

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  1. リアの呪い
  2. 愛してる
  3. 向かった先