楽器少年 テルミン-レチア

 テルミンという楽器をしってまいますか。それは、テルミン博士が作った、こころを持つ、ロボット楽器。純粋な、少年、《楽器》テルミン-レチアは、博士の名前がつけられる。

ぼくは、テルミン-ルチア。

 こんにちは。ぼくは、テルミン-ルチア。ぼく、ロボット楽器だけど、ちゃんとこころを持ってるよ。ぼくが、こわいとき、びっくりして、静電気が、流れて、主のことをけがさせちゃった。仕方ないよ。こわかったんだもん。

《いじめないでよ。》

 ぼくの主は、たまたま不器用な子で、ぼくにとっては、不安な子。ピアノの、カノンには、やさしいのにね。ぼくのアンテナを曲げちゃったり。もう!!そんなことしたら、壊れちゃうでしょ!!ぼく、アンテナから、主の弾きたい音を感じとって、音をだしてるの。ふふ。すごいでしょ。

《テルミン博士》

 ぼくの、だいすきなテルミン博士。毎日、大切にしてくれた。演奏し終わったら、ちゃんと体を拭いてくれる。丁寧に、拭いてくれるんだよ。だいすき!!

《苦手な子》

 ぼくの苦手な子。それは、ぼくのこといじめる子。ぼくを投げつけたり、叩きつけたりする子。こわいよ。そんなとき、アンテナから、静電気が流れてくるの。こわいよ~!!

《大切にしてね》

 ぼくのこと、選んでくれて、ありがとう。うれしい。これからも、大事にしてね。じゃあね。

楽器少年 テルミン-レチア

楽器少年 テルミン-レチア

ぼくは、楽器、テルミン。こころを持つロボット楽器だよ。いつも、やさしい博士。だいすき。それで、博士は、ぼくを人間のように、大切にしてくれていた。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-12-20

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