good boy
きっと君は
上手く生きられる人と
上手く生きられない人とで
人類を二つに分けると
上手く生きられる人の分類に入るのだと思う
主役はわたしと君で
脇役のいない物語
最初は誰だってそう思って生まれてきたんだ
だけど だんだん知っていく
いろんなことを知っていく
美しいことも 楽しいことも
でも この世界には醜くて汚いものの方が多いから
そして だんだん自分の価値を見出せなくなる
そういう気持ちが勝ってしまって
たくさんのものに蹴落とされた人たちは
自分は脇役だって勘違いしてしまうんだ
わたしは少なくともそうだって
わたしはわたしで
自分のことをよくわかっているから
君は違う
君は自分が一番かわいくて
自分が最優先
なのに自分以外の他にも
気を配れる
模範的な理想人間みたいなものだ
その容姿も 人の目を奪うものがあって
これほど魅力的な人はいないと
世界中どこ探したって
きっとこんな素晴らしい人いないはずだと
けれど
君には欠点があった
やっぱり完璧完全な人間なんているはずがなかったのだ
どこからか 少しずつ亀裂が入っていた
君は笑えなくなってしまった
美しい顔も
全てが見すぼらしく感じてしまう
そんな
そんなひどい顔をしないで
君は最も美しいんだ
この世で一番
そう言っても君は顔を上げることはなかった
その綺麗な心を持ってしても
不思議な病に打ち勝つことはできなかったのだ
ああなんて可哀想な話
そう思ってわたしは
綺麗で美しかった君を嘲笑った
____美しくないものは必要ない
そう笑って
good boy