いちばんになりたい

毎日 地獄を見ているようだった

好きでもない人と笑い合って

面白くもない話に 相槌打って

ほんと最悪で なんだかなぁって

でも 君だけだった

私が心を許して なんでも話せるような

自分の家にいるような安心感で

そうだなぁ 例えるとすれば

裸で毛布にくるまっているような

そんな感覚

ふわふわしてるのに ちゃんと筋が通った

甘くて酸っぱいみかんみたいな

君はそんな人だ

君は変わらない

今も昔も 多分ね

君は私のことを変わったねっていつも言うけど

自分ではわからないものだよね

きっと 君は私以上に私のことを知っているんだと思う

だけど 君は私以外にも仲のいい人が沢山いて

私はその中の一人だなんて なんだかすごく悲しくって

とても残酷で 劣等感があって

君はすごいなぁって

なんか尊敬して

私にも君のようになりたいと思った時があった

なんでもできて 素晴らしい人だったから

私に取り柄がないのは自分のせいだから

誰かを責めたり自分を責めたりしないけど

それ以上のものを 君は持っていたんだよ

今は ひたすらに 君の一番になりたいと思っているだけだけどね

いつか君を超えたいなぁ なんて きっと無為なことだけど

私は君をずっと想っているよ

これからもきっとね

いちばんになりたい

いちばんになりたい

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-02-21

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