朝日
白石 あめ
カーテンの隙間から また朝が来る
僕はそれに気づいてしまった
そして同時に僕の身体をかっさらっていく
どうして夜は明けてしまうの
光は希望じゃないんだよ
僕にとっては眼を刺す悪魔でしかないのに
太陽の光から手が生えて
僕を外の世界に引きずり込もうとしている
大人たちの冷たい目 死んだような目
あの時の感情によく似ているようだ
ついに外に出て来るときがやってきてしまった
僕らしくないかもしれない
外の世界は僕らしくあってはいけないんだ
さあ 重くて硬い足を動かして歩き出そう
朝日