蟋蟀(コオロギ)

蟋蟀のように草を掻き分けて
激しく泣いた 暗闇の中で
寒さに窓が水滴を垂らすように
冷たい風に頬の涙が崩れ落ちた

精神は混沌とする 雑草のように
蟋蟀は震えて音を鳴らした
自分の背よりも高らかな草ぐさは
遠い天から僕を見下ろしていた

秋夜の風は冷たくて
僕は凍結する羽を震わすように
泣き声を漏らした 声は響く

風の音 草の揺れる音
僕の足音 砂利の削られる音
それらの中に混ざる 孤独の涙

蟋蟀(コオロギ)

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蟋蟀(コオロギ)

良ければ読んで下さい コオロギです。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-11-05

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