7.15 am 3:00

7.15 am 3:00

あなたが静かに逝った

7月の夜

雲の間 流れるように
顔を出した月のこと

忘れることはないでしょう

握った手

あなたから感じた

初めての冷たさ


だから ずっと

放したくなかった

なにも変わらないと

知っていても


一緒に帰れなくて ごめんね



朝焼けに向かって

進んだ分だけ

あなたから離れてしまう気がしていた


何度も 振り返る

西の空に残る夜に

あなたが居るようで



違う世界

ここではない世界

そこであなたが待っていてくれるなら

必ず私もそこに行くから


また 抱きしめて
抱きしめさせて





夏雲が青空に映えて

どこまでも行けそうだった

あなたがゆく日に相応しい


そんな空だと思えた


触れない あなたに

この手は まだ迷って

寂しさを掴もうと

どうにかしようと

もがいているけれど



暮れていく空は 優しくて


鱗雲


明日は雨が悲しみを
濡らしてくれるから


静かに流れる涙を

まだ 許して欲しい

7.15 am 3:00

大好きな人が旅立ちました。
7月15日 午前3時。
ずっと側にいて。見守って。

7.15 am 3:00

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-07-19

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