土砂降りの向こう

土砂降りの向こう


どしゃ降り に

閉じ込められて

世界から音が消えた


ふいに


襲われる



孤独の恐怖




氷だけになったグラス


飲み干した


あなたがいつかくれた言葉




ひとりぼっちの部屋で


今さら



なにに 怯えているのか



少しずつ 過去に侵食されて


日々が 固まってしまう



ため息 ひとつ


また



沈んだ


叫びだしたい

狂っていく 今日を


引き止められる 痛み


しがみついている この手は


もう


冷たくて



マネキンみたい



私を

縛り付けておいて


居なくなった あなたを


愛して



憎んで


また



愛して



また


憎んで




叫んでやりたい

狂っていく 私を




閉じ込められている


どしゃ降り


世界の向こうに



笑う



あなたを見た

土砂降りの向こう

土砂降りの向こう

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-06-30

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