ドーナツ

 一口ほおばる。
 数回も噛まないうちに、口の中でくずれていく。
 甘すぎず、でも甘いんだろう、という味。
 牛乳を一口飲む。
 口の中がスッキリしてから、また挑む。
 さくっ、という感じでもない。
 かりっ、も違う。
 その噛みごたえは、はむっという感じ。
 固すぎず、柔らかすぎず。
 口を動かすごとに、中で広がる甘み。
 おいしそうな匂いが、鼻をくすぐる。
 人は食べてる時が一番、『無心』になれると思う。
 ひととき、幸せを感じて満足する。

 食べ終わった後は、やっぱり牛乳を飲むのがおいしい。

ドーナツ

ドーナツ

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-06-05

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