幻と踊る少女の夜。
しゃらりと鳴らす花のポーチ
ハイブリーチ
切り過ぎて
耳たぶも 首すじの黒子も
曝け出した
半端に尖りたがった
子どもにしか見えない
愛されなかったお人形みたいな髪
姿見の前
似合わなくなった白いワンピースを着て
可笑しみを歌いながら
くるくると 踊りました
ぬいぐるみの手拍子を聴いて
アンコールは
vodkaをお供に
お守りにしていた
花柄のポーチ
しゃんしゃらん
振って鳴らしながら
ピンク 黄色 白 水色
甘い色をした 化学物質のせいで
昨日の哀しみが飛んでしまった
寂しさにのたうち回るくらいなら
痛みを歌いながら 泣いていたいのです
少しだけ 飲み過ぎたのです
甘い色した 化学物質と見た夢
幻と踊る少女の夜。
少し毒を含んだメルヘンであればいいなと。
痛いだけの詩にはしたくなかったです。
メンヘラにしたくなかったです。